お盆休みに突入しましたね。皆様いかがお過ごしですか?
私はというと、話題の車椅子バービーが手元に届き興奮しています!!
どうも車椅子オジサンの嫁、のりちゃんです。
動画で生解説byのりちゃん
車椅子バービーって!?
バービー人形を製造販売するアメリカのマテル社が2019年6月にアメリカで
車椅子バービーと義足のバービーを発売しました。
私は飾る用と遊ぶ用の2体購入!(もう一体欲しいなぁ)
発売が決定してから、多様性を取り入れたこのバービー人形のことは
日本でもSNSなどで話題沸騰していました。
マテル社ではこれまでにも妊婦バービーや肌の色が異なるバービー、
体型の違うバービーなど多様性に考慮したバービーが発表されてきました。
マテル社は今回の新バービーに対し公式Instagramで「私たちは世界で最も多様でインクルーシブな人形をシリーズに加えることにワクワクしています」と、語っています。
・・・素敵!
忘れられた車椅子のベッキー
実はかつてマテル社は車椅子のお友だちベッキーという商品をアメリカで発売していました。
インクルーシブを啓蒙するための商品として発売されたと聞きます。1997年のことです。
ですがベッキーの車椅子はバービーハウスに入らず、苦情が相次ぎ
結局ベッキーは絶版となってしまいました。
レーサーに乗るベッキー人形も発売されましたが
こちらも現在は絶版となっています。
ベッキーとファッショニスタを比較する!!
まずファッショニスタを見て一番に目に入ったのは、アクティブ車じゃんこれ!!!!!ということ。
アクティブ車というのは、車椅子ユーザーが自分で自走することに特化した車椅子で
介助を前提にしていないコンパクトで動きやすい車椅子です。
車椅子を押すためのグリップ(車椅子を押すときに握る部分)がついていない点、
フレームより内側にフットレスト(足を乗せるところ)が入っている構造で、フットレストがセパレート(真ん中から跳ね上げる構造で立位取れる方がつけることが多い)じゃない!
(全く立てない人や移乗に介助を要しない人はフットレストがセパレートのものはあまり用いないのではないかと思います。)
次に気になったのは、バックレスト(背もたれ)が低いこと。
これは…バービーちゃん、めっちゃ体幹がいいのか!!!
脊髄損傷だとしたら胸椎下位から仙椎あたりの損傷なんじゃないか?!
これは超アクティブバービーなんじゃないか?!とここで勝手に興奮するおばさんww
まてまて、ベッキーちゃんの車椅子にはなかった仕様がある!
なんとファッショニスタにはブレーキがついているじゃありませんか。
しかもちゃんと動きます。
そしてキャスターのフォークがシングルでおしゃれさもプラスされている上に
固定車になっているじゃないですか!!
バービーちゃん本人乗り心地も考慮されているの?
(車椅子には折り畳み式と固定式があり、固定式は畳めない代わりに剛性に富んで弛みが少なく乗っていて楽だと言われています。)
ベッキーのタイヤがツルツルのタイヤなのに対し、ファッショニスタの方はボコボコとしたタイヤの質感が表現されており、
全体的に車椅子もコンパクトな印象です。
座幅が広く、これではベッキーちゃんの座位が安定しないのでは?!と少し心配にはなりますが
かなり細部にこだわった作りになっていることがわかります。
ファッショニスタにはスロープも付属しており
これならバービーハウスにもはいれるはず!
ベッキーの問題点もクリアしました。
バービーハウス内がバリアフリーではなく
車椅子では使いづらいことに
気づく子どもが出てきたりはしないかな(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク
ベッキーちゃんの車椅子を見た時
「押してあげなきゃ」と思うのに対し、
ファッショニスタの方は、
彼女は自立しているから大丈夫ね!と思えるのではないでしょうか。
おばさん、かなり満足しています。
プラスチックなのに、座面もシート感出してきていて
なかなかやるな!
車椅子のおもちゃで遊ぶ
子どもたちは身近にあるものを模倣して遊ぶのが大好きです。
おままごとやお父さんごっこ等、親や身近な人を模倣することで自分の中に落とし込んでいくのです。
車椅子ユーザーが親になった時、子どもたちにとって車椅子は身近です。
それに車椅子に乗っている子どもは車椅子に乗ったお人形を可愛がることで
自分と人との違いを受け入れていくというようなことをどこかで読んだこともあります。
遊びを通して車椅子で生活することをより身近に感じ、受け入れ、理解していくために必要なアイテムであるにもかかわらず、
これまで、車椅子のおもちゃは日本未発売のものが多く
日本ではほとんどがコレクターズアイテムとなっており
高額で手が出ず、子どもたちを遊ばせるに至りませんでした。
今回、車椅子バービーのみ・トイザらス限定発売ではありますが、
日本で発売されることをとても嬉しく思っています。
ですが一方で、こんな研究報告があります。
ある日本の幼稚園で女の子たちのグループに、1人1つずつバービーが行きわたるようにし
その中の1つを車椅子のベッキーにしておきます。
すると、早々売れていくのは普通のバービー。
どのグループでも最後に残ったベッキーを手にした女の子は残念そうな顔をし、
しばらくは髪をとかしたりして遊ぶのですが
すぐに飽きてベッキーを投げ捨て、どこかに遊びに行ってしまうか
ベッキー以外のバービー人形を取り合うようになるというのです。
なぜでしょう?
子どもたちは車椅子ユーザーがどんな生活を送っているのかを知らないため
車椅子に乗ったお人形をどう遊ばせればいいのかがわからないそうなのです。
そこで大人が、車椅子でできることを教えたり
遊び方を教えることで、車椅子のお人形で遊べるようになるというのです。
ただ与えられただけでは
車椅子ユーザーの生活が想像できない!何ができるかわからない!
それは大人でも同じことですね。
いつか車椅子がもっと身近なものになり、
だれもがその困難さも、楽しさもを理解できるようになれば素敵だな!そう思います。
それでは皆さま、良い休日をお過ごしください♪