こんばんは、毎度のえりちゃんです。
先日、3人でお散歩しているとき、大きな壁にぶつかりました。
車椅子では自走できない登り坂。
車椅子ユーザーは、外部環境によって出来ること出来ないことが大きくかわってきます。
普段の道なら何の介助もなく自走できます。
が、坂道や大きな段差、階段が現れた途端、介助が必要になります。
いわゆる、バリア。
一般的に、車椅子ユーザーが自走で登れる傾斜角度は5°くらいと言われています。
(個人差あり)
今回私たちがぶつかった坂は、その傾斜を遥かに超えた坂でした。
旦那さんと2人なら、わたしが車椅子を押せばなんとかなる。
ところがどっこい、2歳児が足元にへばりついている。
しかもこんな時に限って、『ママ、だっこ!』。
抱っこをしながら、車椅子を押してキツい傾斜を登れるほどわたしは鍛え上げているはずもない。
介助が必要、でも子どもに手がかかる。
そんな時の車椅子家庭はどうしてるのでしょうか。
その1
車椅子パパの膝の上に子どもを座らせて、ママが車椅子を押す
その2
子どもと車椅子を交互に介助する
その3
なだらかな坂を探しに迂回する
その4
目的地を諦める
その5
善意の第三者に助けを求める
パターンとしてこの5つでしょうか。
そしてわたしたちは今回、その2を選びました。
その1が一番無難なところではあるので試してみるも、『のらない!いやや!』と身体をクネクネして器用に降りてくる2歳児。
身体能力抜群と感心しつつ、子どもに怪我をさせてはいけない。
それにクネクネさんをうまく制御できるほどの体幹もパパにはない。
要するに、危険。
道を変えるにも、変える側の、ながらかな道には遊具という甘い罠が待っていて、車椅子パパには安全な道だとしても親として安全な道ではない。
遊具は子どもホイホイ。
我らの2歳児は100発100中でホイホイされてしまう。
要するに、危険。
目的地は駐車場、とめていた車を取りに行くためなので諦めるわけにもいかず。
結果
わたしが子どもを抱っこし、坂を駆け上がる。
途中で子どもをおろして道端に待機をさせ(泣いてる)
坂を駆け下りて車椅子パパをお迎えに行き
車椅子を押して子どもの場所まで駆け上がる。
また子どもを抱っこし坂を駆け上がり
途中で子どもをおろして道端に待機させ(泣いてる)
坂を駆け下りて車椅子パパをお迎えに行き
車椅子を押して子どもの場所まで駆け上がる。
という往復を繰り返しました。
なんていうか、カオスだよね。
子どもは抱っこしてほしいのとひとりが嫌なので泣き喚くし、わたしは何度も坂を往復して疲労困憊だし、旦那さんは申し訳なさそうだし、楽しいお出かけのはずが、坂道ひとつでどんよりモード。
仕方ないし、誰も悪くないんだけど、消化しにくい黒い感情が現れたりします。
そういえば、一度だけ。
わたしが同じように坂道を往復しているとき、若い女性が車椅子を押すのを手伝ってくれました。
おかげさまでわたしは子どもを抱っこしてあげることができ、子どもは泣くことも道端でひとりたたずむこともなく、安心して坂道をあがることができました。
あの時の女性の方には本当に感謝しています。
善意の第三者ありきで坂をのぼるわけではないですが、やはり心強かったです。
こういう悩みって車椅子ユーザー家庭には時々あらわれることじゃないかな?と思います。
これといって解決策があるわけでもないんですけどね。
外部環境はなかなか変えられないし、素晴らしい介助用具を提案できるわけでもないのですが、同じように悩んでる家庭はここにあるよ!という安心感提供のためだけの更新でした。
ではまた。