ウィルチェアファミリーチャンネル

当ブログにご訪問ありがとうございます! 【wheelchair family channel 】ウィルチェアファミリーチャンネルです。 車椅子ユーザーでも臆せずパパママになれる社会にむけての情報をメインに発信しております。当たり前ですが、車椅子ユーザーでも家庭を持って子育てができます。 少しの工夫をみんなで共有して大きな愛のある生活を手に入れませんか?

誰かを排除するのは、誰も気にも留めないようなほんの一滴なのかもしれない

夏休みももうすぐ終わり。

実家に帰るつもりが新型コロナがまた増えてきたということで
次男が小さいこともあって実家から帰省NGが出てしまい、
夏休みの予定がぽっかり空いてしまったわが家。

どうなることかと思いましたが、
無事、長男の宿題の手伝いと
とにかく動き回る活発ベビーのお世話に追われています。


先日のえりちゃんの記事を読んで、色々私も思うところがありました。
wheelchairfamily.hatenablog.com

ちょうど先日、ある車椅子ユーザーの方の奥様と
介助者と保護者を兼ねれないと、私たち詰むよね!
とお話していたばかりです。


車椅子ユーザーには付き添いが必要という考え方や、
そうした考えに基づき作られた設備はたくさんあります。

それらは車椅子ユーザーを一見、
インクルーシブ(包括)しているように見えて
実際にはエクスクルーシブ(排除)している
ということがよくわかるなと感じます。


「車椅子ユーザーには付き添いが必ず1人必要です」
という考え方に基づくルールは

車椅子ユーザーと歩ける誰か
で出かける分には何も支障が無いかもしれません。

ですが、車椅子ユーザーが家族や子どもを含めた多数ででかける
または車椅子ユーザー自身が子どもの保護者である場合、
途端に排除される場面が増えるのを感じます。


新幹線、観劇や観賞の場、映画館、テーマパーク。

色々な場面で車椅子専用の場所やルールが設けられています。
そのおかげで車椅子ユーザーも楽しむことが出来る、できることが増えることもたくさんあります。

だけどそこには、想定されていないのです。
車椅子ユーザーも家庭内で、親の役割、誰かの保護者や付き添いの立場になることがあること、
友人や恋人と楽しむこともあるのだということが。


我が家も夫と長男と出かけた
ある小さなテーマパークでこんなことがありました。


園「お子さんに1人、車椅子の方に1人、付き添いが必要です。」

私「私が両方兼ねるんで大丈夫です。」

夫「自分で動けるし、付き添いが必要な場面はほとんどないから付き添いなくて大丈夫です。」



その場でキャスター上げして、
くるくる回って見せ、

特別に付き添い無しでOKと言っていただき入ることが出来ましたが
車椅子と一言で言っても、
社会がイメージする車椅子ユーザーと
私たちの実生活との乖離は大きいように感じています。


眼鏡をかけている人にダテメガネや老眼メガネ、サングラス、
近視や遠視、弱視と色々なひとがいるように

一口に車椅子ユーザーと言っても
さまざまです。


付き添いなしには居られない人もいれば
歩ける人や車椅子に乗りさえすれば大抵のことはこなせる人まで
さまざまです。

それを一括りにして「付き添いが必要」「それがルールだ」と言われると
できることまで奪われたような、
そんな感覚に陥ってしまうのです。


私たちが行ったテーマパーク、実際に付き添いなしでも
困ることはとくにありませんでした。

車椅子で入れないようなエリアはそもそも行かないし
少しくらいの坂や段差なら夫は1人で越えれます。
そうしたバリアのある社会でも生きていけるよう、
リハビリをしたのですから。

責任者の方が仰っていました。
「こんな動ける人もいるんだね。あなたに付き添いはいらないよね。
車椅子に、そんな人がいるなんて知らなかった。」


よく知らない。
ただそれだけのことに私たちは排除されるのです。
信じられないくらい、いとも簡単に。

私の考えもまた、気付かぬうちに誰かを排除しているのかも知れません。



親とテーマパークに行く。パパとアトラクションに乗りたい。
パパも一緒に乗りたい。
それだけのことなのに、車椅子ユーザーを親に持つ子どもたちに
それは叶わないのです。


「どうしてパパと一緒はダメなの?」


子どもにそう聞かれて、
私たちはどう答えればいいのでしょう?

教えてください。