ウィルチェアファミリーチャンネル

当ブログにご訪問ありがとうございます! 【wheelchair family channel 】ウィルチェアファミリーチャンネルです。 車椅子ユーザーでも臆せずパパママになれる社会にむけての情報をメインに発信しております。当たり前ですが、車椅子ユーザーでも家庭を持って子育てができます。 少しの工夫をみんなで共有して大きな愛のある生活を手に入れませんか?

車椅子パパ家庭がコロナに罹った話 ②

 

wheelchairfamily.hatenablog.com


前回、私たち夫婦がコロナになったけど

備えがあってよかったね、

自助を太くしておくのも大切だねという話をしましたが

それだけで終わらないのが

ネタには事欠かないわが家です。

 

 

 

私がやっと少し回復しかけた頃、恐れていた事態が起きました。

1歳次男が深夜に40度の発熱です。

 

 

 

翌朝、受診受付開始を待つ間に

私に閃輝暗点が現れてしまい

タイミング最悪…。

 

www.ymc3838.com

(こちらの漫画の閃輝暗点の説明がとてもわかりやすかったのでリンクさせていただきました。)

 

 

どう頑張っても

このあと吐き気を伴う偏頭痛で

立ち上がることもできなくなることは分かっているので

 

夫に後を任せ、

急いで次男の経過と体重を紙にまとめて

通院荷物をまとめました。

 

夫が小児科の発熱外来に

電話してくれたのですが

これが大変でした。

 

すったもんだのやりとり

 

子どもの発熱外来の受診はあまり経験がなく

受診の仕方を尋ねるために、

車椅子で連れていく旨を念の為伝えたのですが

 

夫が車椅子ということで

「他に連れてきてくれる方はいませんか?」

と、電話口の相手は譲りません。

 

他に連れて行ける人がいたら

そうしたでしょうが、

「そうするしかなかったからその選択をした。」

なのです。

 

いつも行ってる病院で、

夫も上の子を何度も連れて行っている場所です。

 

今回問題だと言われた点は

①発熱外来は段差がたくさんあるから不可能

 

これは後ほど「段差じゃなくスロープでした」と訂正されました

 

②子どもを親が押さえる必要があるから不可能

 

  押さえられますと伝えましたが、電話口の方は不安に感じられたようです。

 

 

夫がPCRを受けたのもその病院でのことで、

その際は車のままPCRを受けれたため

発熱外来に入れない場合、車で受けれないのか尋ねると

 

規則で小学生以下は

院内の発熱外来内でしか検査を受けれない

車だと空間が狭いから陰圧基準を満たさない。

とのことで、

発熱外来まで来てもらわないと困るとのこと。

 

(子どもは抗原検査でした。)

 

横たわりながらそのやり取りを聞き、

もうそんなに色々言われるなら

私が嘔吐しながら付き添えばいいわけだね?

と思ったのですが

起き上がった瞬間、嘔吐。

 

どうやら私も人間で

ムリな時は、ムリだったようです。

 

車椅子ユーザーと事前連絡

 

電話口でのすったもんだの果て、

「発熱外来はスロープだから連れてきてください。」

と、ドクターのOKが出て

受診することができましたが

 

いつも行ってる病院でさえ

対応する人が変わるたびに

一からやり取りをしなければなりません。

 

しんどい時は、このやり取りが果てしなく

沼のように重く苦しく感じてしまう時も…。

 

そして子連れの時には特に、この事前連絡が

なかなかに大変だなと感じるのです。

 

この話を聞いた友人から

「言わずに行くのが1番よ」

と言われましたが

子どもを連れて行けない事態がいちばん困るのです。

 

 

安全のためのルールであることはわかっています。

なるだけ努力してそのルールには従いますが、

障害のある人を包括せずに作られたルールからは

私たちはどうやっても溢れがちになってしまいます。

 

障害のある人も

色んな形で自立生活を送っています。

みなが介助者や家族と常に行動を共にするわけではありません。

 

保護者役割をこなすということ

 

障害のある人も

スロープさえあれば

エレベーターさえあれば

適したツールさえあれば

保護者の役割を果たすことは十分可能です。

 

できることまで

「責任が取れない」「前列がない」「規則です」

と阻まれることは

あらゆる場面でありますが

 

できることを奪われてしまうのは

とても悲しいですし

保護者役割を阻まれた時、

子どもの不利益になりうるのです。

 

 

今回、

夫は難なく次男を受診させることができました。

 

 

 

発熱外来は、みなさん車で待機し、

ナースが車まで呼びに来てくれるスタイルなのですが

 

呼びに来られたナースの方に

ありがたいことに

「私が抱っこしましょうか?」

とお声がけいただいたようです。

 

行ってみると段差も全くなかったため、

全く手を借りることなく

膝に抱いて発熱外来まで入り、

 

他の保護者と同じように

抱き抱えて受診し

車に戻ることができました。

 

行くまでにすったもんだはありましたが

行ってみると、

彼は障害のない保護者と全く同じことをしただけでした。

 

 

誰が悪い訳でもない、イメージの乖離

 

こうしたことはなぜ起こるのか

と考えてみたのですが

 

おそらく相手の想定する

「車椅子の人」のイメージと

こちらの言う「車椅子ユーザー」の乖離なのでは無いでしょうか?

 

私の心のアンミカさんが

「車椅子ユーザー言うても200種類ほどいてますんでね!」

と微笑みかけてくるのですが

まぁ数は適当です。

 

ですがその多種ある車椅子ユーザーの中から

こちらの意図する車椅子ユーザーのイメージと

あちらのイメージとを双方で一致させれるかは

先方の知識に大きく左右されてしまいます。

 

私たちが思うよりはるかに

車椅子ユーザーが育児しているなんて、

想像もつかない方がまだまだ多い世の中なのかもしれません。

 

それを強く感じた出来事でした。

 

 

おかげさまで次男は2日で熱も下がり、

すっかり元気になりました。

 

その1週間後、今度は長男が発熱しましたが

その話はまたいつか、、、