凍結精子を使い切った私たちが不妊治療を再開したのは2020年の夏。
トイレットペーパーやマスクが店頭から姿を消し、
アマビエや蘇作りが流行り、
オリンピックが延期になり
世の中がパンデミックに混乱した年です。
まだ今のようにコロナ禍に慣れていなかった混乱の時期だったため、
私たちは治療再開時期を見送るしかありませんでした。
夏になり少し新規陽性者数が落ち着き始めた頃、
動き出すことに決めました。

コロナ禍の不妊治療はこれまではなかったリスクを伴います。
私の通った病院では当時、こんな条件があり同意書にサインしました。
2週間以内に家族本人とも海外や県外に行っていないこと
2週間以内に県外者と会っていないこと
発熱や風邪症状がある場合は採卵や移植等のキャンセルとなること(治療や治療費が無駄になる)
急変した場合やOHSSなど緊急の場合、風邪症状や発熱があるとPCR検査の結果が出るまでなんの処置もできないため手遅れになる可能性があることに同意すること。
1番怖いのは緊急時に発熱があった場合です。

病院は玄関以外の出入口の封鎖、
玄関での手指消毒と検温が実施されていました。
また、2週間以内に感染流行地に行った人は申し出る旨のアナウンスが流れていました。
不妊治療は時間との勝負。
ぼーっとコロナが過ぎ去るのを待っていれば妊孕力は下がる一方です。
Fresh-teseという、男女同時にオペする方法をとることになり
病院の規定で夫側は2泊入院、
私も静脈麻酔希望のため1泊入院となりました。
(この頃は入院時のPCRはありませんでした。)
息子を義実家に預けることになったのですが
息子がもし感染していたら義実家に迷惑をかけるし
義実家の誰かがもし感染していたら、息子もかかるかもしれません。
コロナ禍では、そういう心配をしなければなりませんでした。
自己注射ではなく通院注射をしていましたが
注射をお願いしている産院での制限は特別なく、
玄関で手指消毒と検温をするのみでした。
入院のためのスクリーニング検査を受けなくてはならなかったり
夫の荷物の搬入が手伝えなかったり
同じフロアに入院していましたが、
入院してから退院時まで会うこともありませんでした。
〇コロナ禍でも不妊治療は受けれる
〇最悪の場合は命のリスクもある(OHSS発症時に発熱がある場合など)
〇急な治療の中断、キャンセル、変更になる可能性もある
このコロナ禍に不妊治療をするということは、
コロナ禍での出産がその先にあるかもしれないことも
頭に入れておくといいかも知れませんね。
不妊治療の保険適用も近々スタートするようで、色んな情報が出てきていますね。
子どもを望む多く人が赤ちゃんに会えることを祈っています。